Another works × freee【DEVELOPER MEETUP! プロダクトの成長を支える強いエンジニア組織のつくりかた】イベントレポート
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Another works でエンジニアをしているまっちと申します!
今回は、弊社 Another works と freee さんで2023/8/22(火)に共同開催したMeet up イベント、
freee × Aw プロダクトの成長を支える強いエンジニア組織のつくりかた の様子をお届けします!
freee さんの大崎にあるオフィスで開催された今回イベントには、オンラインとオフライン参加者合わせて90名程度の方に参加いただきました!
freee さんの素敵な会場には、開発組織を良くしていきたいと考える方たちがたくさん!
■ 開催の背景
イベントのテーマは ”プロダクトの成長を支える強いエンジニア組織のつくりかた” でした。
現在所属している開発組織に対して
- 組織の人数が増えてきて、漠然とした課題感がある
- メンバーの主体性を発揮できるチームを作っていきたい
- メンバーの成長を促すチーム作りをしたい
- メンバーが意欲的に働くことができる環境を作りたい
などの課題を抱えている方も多いのではないでしょうか?
どの開発組織も、似たような課題感を持っていると思います。
そこで今回
- 2019年創業 開発組織が10名程の Another works
- 2012年創業 開発組織が200名を超える freee さん
それぞれ異なるフェーズと開発組織を持つ2社がタッグを組みました。
異なる背景を持つ2社の経験から、
先述したような課題を解消するヒントとなる知見や経験を共有したい、そんな想いから今回のイベントを開催をする運びとなりました!
開発組織に対する課題感を持つ人にとって今回のイベントは、学びを持ち帰って現場に活かすことができる内容だったと思います!
参加されなかった方にも、当日の熱量を感じていただき、学びを共有できるようにイベントを振り返っていきます!
■セッション内容
- 竹田 祥 様(freee 株式会社) / Engineerサクセスという組織を作って1年間やってみて感じた開発組織作りのポイント
- 塩原 基弘(株式会社Another works) / オーナーシップが生まれる組織の作り方
- 野本 篤則 様(freee 株式会社) / 人事とエンジニアで協業しながら進める組織作りのポイント
1. 竹田 祥 様 / Engineerサクセスという組織を作って1年間やってみて感じた開発組織作りのポイント
◎内容
◯プロダクト開発と組織作りは非常に良く似ている
- ユーザ理解 調査・分析
- ユーザ=エンジニア、チームメンバー、組織と考え、ユーザ理解に手を抜かない
- 要求定義
- 本当に必要としているものは?逆に求めていないものは?、をユーザ理解をもとにしっかり仮説立てて考える
- 設計・実装
- スモールスタートする。プロダクトと同じで、実際にやってみないとわからないことが多い。
- 評価
- ユーザ理解と一緒で定量と定性、両面を使って評価する
- 評価をしっかり受け止め、しっかりアップデートする
- まとめ
良いプロダクトを作れる集団は良い組織も作れるはず
◯データドリブンと人情ドリブンを行き来する
- 相手は人なので、定量、定性両方のバランスが大事
◯楽なショートカットは基本ない
- この部分もプロダクト開発と一緒。人、組織に真摯に向き合い続けるしかない
- 起点は「ユーザ理解 調査・分析」
◎レポート
freee さんには ”開発組織を成功に導く” ための組織である ”Engineer サクセスチーム”があります。2022年7月に発足し、エンジニア組織を成功に導くために尽力してきた経験から得た知見をお話いただきました。
Engineer サクセスチームは、ユーザーを成功に導く職種である ”カスタマーサクセス” を参考につくられたそうです。
プロダクト開発の場面では一般的な考え方として「小さくはじめて少しずつ改善していく」というものがあります。その考え方を、組織で施策を実施するときにも適用できる、という話がありました。
この考え方は、組織の大小問わず、組織でなにか取り組みを行うときは常に気をつけたいことだと思います。
私も数百人を超える企業に所属していたので、人事施策など、組織に対する施策は最初から大きくなりがち、という話には納得です。
LTの冒頭、Engineer サクセスチームを立ち上げて「プロダクトマネージャーをやっていたときとは比にならないくらい人と組織に向き合った」という竹田さんの言葉が内容に説得力をもたらしていました。
2. 塩原 基弘(株式会社Another works) / オーナーシップが生まれる組織の作り方
◎内容
◯Another works での取り組み事例の紹介
- 徹底したドキュメント化
- Sprint 振り返りレポート
- 毎週の「Sentryエラー監視対応会」、「npm ライブラリアップデート会」の実施
- 要件定義会
- 毎週 Sprint タスクとは別に、やりたいことを実施する時間を設ける(プロダクトの OSS化に近い取り組み)
◯オーナーシップとは
- 一つのことに対してオーナーとしての意識を持つ
- それぞれがオーナーシップを発揮できる場所を持つ
- 人数は関係ない:人数が少なくても意識しなければオーナーシップ精神は薄れる
◯全体へのオーナーシップを育てる組織づくりの取り組み
- 採用にとにかく巻き込む:自分たちの仲間は自分たちが集める
- 全員で毎日QAを実施する:プロダクト全体を触る習慣をつける
- 役割を常に明確にする:MTG、イベントなど常に役割を明確にアサインする
◯まとめ
- オーナーシップと組織規模はあまり関係ない
- オーナーシップ精神は伝染する
◎レポート
Another works 開発チームでの、個々人がオーナーシップを発揮するための取り組みや仕組みづくりの紹介でした。
オーナーシップというワードに対して、「責任を持たされる」「主体性がないとできない」と感じて重圧に感じてしまう人もいると思います。しかし、オーナーシップを発揮できる場所があるということは、「そのとき」「その領域」で「その人」が主体的に働きかけることで輝ける機会にもなるはずです。
Another works 開発チームにはそのようなオーナーシップ精神を促す文化があります。
塩原の登壇内容にもあったようにオーナーシップ精神は伝染します。私自身オーナーシップを発揮出来る領域を増やしていき、オーナーシップ精神を伝染させる存在になっていきたいです。
3. 野本 篤則 様(freee 株式会社) / 人事とエンジニアで協業しながら進める組織作りのポイント
◎内容抜粋
◯ 人事とエンジニアが一緒に eng サクセスチームを立ち上げた背景
-
eng サクセスチームとは?
開発メンバーの「成功」につながることだけを考え、実行し続ける専任チーム
-
会社組織全体が大きくなり開発側と人事側で協働して変化と課題に対応する必要がでてきた
◯ 組織作りでぶち当たった壁
- 何から手を付ければ良いか、わからない
- 課題仮説・優先順位が立てられず、悩み、迷った。
- 「成功」とは?
- エンジニアのモチベーションや悩みや困りごとはなんだろう?
◯ どうやって向き合ってきたか
- アクション:一次情報を徹底的に泥臭く収集した(ユーザ理解に徹した)
- 結果:開発現場の情報と組織データを組み合わせて、本質的な課題探求・実行・検証に繋げた
◯ 開発組織作りのポイントのまとめ
- 一次情報を意識的に収集することが大事。筋の良い課題仮説に繋がっていく。
- 人事の持つ組織データをうまく活用することによって、客観的な仮説検証が可能となる。よい打ち手の立案〜改善サイクルに繋がっていく。
- 開発現場の定性情報(感性)と、組織・人材の定量情報(論理)を組み合わせて使うことが本質的な組織課題の探求と解決につながる。
◎レポート
セッション1の竹田さんと共に “Engineer サクセスチーム” で人事の立場として活動してきた野本さん。
野本さんのLTは “Engineer サクセスチーム” 立ち上げの苦悩と具体的にどのようなことをしてきたのか、を紹介する内容でした。
エンジニア組織成功のために、当初なにをしたらいいのかわからない状況だったそうです。
まずは人と組織を理解するために、現場のエンジニアと愚直に1on1を実施したという話がありました。200名を超えるエンジニアがいる freee さん、愚直に泥臭く人と組織に向き合ってきたことが伺えます。
そして、「1on1で集めた定性的な情報」と「人事の持つ人材・組織の定量的な情報」を組み合わせて、本質的な課題を見つけ解決策を考える、というアプローチは freee さんならではの取り組みだと感じました。
エンジニア組織を良くしていきたいと考えている方はもちろん、人事や組織開発に携わっている方であれば学びの多い内容でした!
■交流会
オフラインイベントの良さは、セッションで気になったことを登壇者に直接その場で聴くことができることや、熱量が冷めないうちに交流会で議論できることにあるのではないでしょうか?
開発組織の話題を中心に非常に登壇者、オーディエンスともに大変盛り上がりました!
終了時間のアナウンス後も、その場を立ち去らない人もいるくらいに熱く語っている方もチラホラ(笑)
■さいごに
Another works では今後も学びと交流の場となるイベントを開催していく予定です!
Connpassでグループメンバーになっていただけると開催通知が送られますので、以下より是非グループメンバー登録をよろしくお願いします!
今回はオンライン・オフライン同時開催のイベントでした!
オンラインの良さもありますが、オフライン参加できる方はぜひ会場の熱量を肌で感じていただきたいです!
オフライン参加できる方はぜひ会場でお待ちしております!
個人的に、他社開発チームの組織作りの取り組みや開発の進め方などは気になることが多いです!
ぜひ次回のイベントで熱く議論や意見交換しましょう!
freee のみなさん、ご参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました!!
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